小川みどりです。
出産後に再び仕事を始めるタイミングがきたら、パートナーと、将来設計の見直しをしてみることをおすすめします。
私の場合は、長女が1歳の頃まではフリーランスで美容をやっていました。
美容師として仕事することしか考えられなかったので、振り返ってみると自然な流れでここまでやってきたように見えますが、その時々で決断を繰り返すことは、かなり冒険だったように思います。
子育てがひと段落ついて仕事をしようと思う時、今までの職場に復帰することも多いですが、やってみたいことが出てきたという女性もいます。
子育てで経験値が増えた分、見える世界が広がっているので、新しいことにチャレンジするのにはいいタイミングです。
美容室開業のきっかけは新築
娘が1歳の時に、自宅を新築した私たち。
パートナーは長男で、県外で暮らす両親の部屋も間取りに入れました。
こちらで借家を借りた経験もある両親でしたが、冬の寒さが辛すぎるために、暮らすことを断念。
両親の部屋の予定だった場所を、美容室にしたのです。
手荒れがある私は、働ける美容室が限られてしまいます。そんな美容室が地域にはなかったことから、それならばと、自分でやることになったのです。
パートナーは常日頃から私の健康状態や手荒れのことを気にかけ、サポートしてくれていたので、自分の美容室なら自分のペースで仕事ができると見込んだのでした。
「1歳の子どもと、どうやってお店をやるんだろう」
不安しかない私でしたが、依頼した工務店さんが、「やるなら今だ」と、力強くリードしてくれました。
この工務店さんに決めたときに、パートナーと私がそれぞれに感じた「頼りになりそう!」という印象通りの結果になりました。
心機一転、お仕事再スタート
自分のやりたいことをいつもパートナーと話していたため、美容室を実現する日が、思いがけず早く来ました。
手荒れ畑出身の私は、一般の美容室ではろくに働けず、貯金もありません。お店の設備を揃えようにも、元手がないのです。
わずかなお金を通帳からかき集めて、シャンプー台の支払いをしたときの感動は、今でも忘れません。
フリーランス美容家時代に顧客となってくださった方が商品をインターネットで購入できるようにするために、仕入れ先との契約に必要なお金は分割にしてもらいました。
人口が少なくて土地勘もまだあまりない地域で、集客には本当に苦労しましたが、子どもがいたため、仕事のペースとしてはちょうど良かったのかもしれません。
「何とかなる」
とはよく言ったもので、本当にやりたいことがあるとき、道は拓けるものです。だから、遠慮せずに自分の夢をパートナーに話してみてほしいです。女性のハートがオープンだと、男性も同じようにハートが開きやすくなりますよ。
美容の仕事ではエステの技術を教えてエステティシャンを育てることもしていましたので、美容室ができてからは、習いに来る女性もたくさんいます。
子育てのコミュニティでママ友ができ、美容相談だけでなく美容の仕事をしたいママの相談もたくさん受けました。
ママに限らず、和装、ネイリスト、アロマセラピーなどなど、どの仕事も途中で諦める人をたくさん見てきました。
女性が社会に欠かせない存在だと世の中が気づけば、美容を仕事にする女性はもっと活躍しやすくなると思います。
それまでは、やるかどうか。このひとことに尽きます。
美容に特化していうと、根性は必要かもしれません。
とことんやり切れるかどうか。
私自身、もっと技術を磨いていきたいですし、周りからの批判もずいぶん受けましたが、これからも続けたい仕事。批判に慣れるにはまだ時間がかかりそうですが、美容に携わることができる喜びの方が勝っています。
エステを教えるときには、相モデルといって二人ひと組でお互いに練習しあうことがあります。
子育て中の方ですと、ママならではの発想が出たり、疑問が湧いたり、より、身体に負担をかけない美容を探求しやすくなる傾向があります。
美容の枠を超えて、介護、赤ちゃんや子どものスキンケアへと、幅広い世代のサポートができるようにもなりました。
ここでひとつ、私の教え子自慢をさせてください。
教え子といっても、エステを覚えにきたママさんたちのことです。全員に共通しているのが、ご主人と仲がいいということ。同居だったり、介護、実家が遠い、いろいろなお母さんがいますが、みんな、パートナーを尊敬していて、子どもたちもパパ大好き。
エステのことも二人でよく話し合われていて、パートナーが応援してくれる体制が整っています。
計画は練り直しも必要
静かに始まった私の仕事復帰でしたが、思い通りに売り上げが上がるなんてことはなくて、パートナーとは、お金を巡って意見の食い違いが目立つようになってきました。
お金に関しては未だに出てくる課題のひとつです。
生真面目なパートナーは、
「よその奥さんは、パートに出るでしょ」
とはっぱをかけてきます。
美容室を開業しながら、パートに出てお金を稼ぎ子どもの学費に充てている美容師もいますし、働くことは好きなので、外に稼ぎに出ることは厭いません。けれど、お客さまの予約に応じながらという私のペースで雇ってもらえる職場なんて、あるのでしょうか。あったとして、庭の草取りや薪の確保は、誰がするのでしょう。と、心ひそかに呟いてしまいます。
ただでさえ時間は足りないほどなのに、口でいうのは簡単です。
以前はこういったことがきっかけで、よくケンカになりました。が、相容れない価値観ならば仕方ありません。
「もっと稼いできてよ」
と、悪態をつき返したこともありましたが、大黒柱は良くやってくれているので、まともな反論にはなりません。
ただ、自営業の大変さは勤め人にはわからない、ということが、ようやく私の腑に落ちました。
向こうも少しは諦めて手加減してくれたらいいのに、と思いますが、お金は大切なので、このくらいでちょうどいいのかもしれません。
今度はケンカにならないように、可愛らしく伝えてみようと思えますし、なんだかんだ言っても毎日を生ききれる仕事ができるのは、幸せなことです。
*仕事再開に向けて、自分がやりたいことの本質を大切にしよう
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