小川みどりです。
自立というと、どんなことを思い浮かべますか。
自分で何でもできること、経済的に一人立ちしていること、誰かに頼ることなく仕事ができること、いろいろあると思います。
精神的に自分の足で立つことは大切ですが、私はというとパートナーとの間に子どもが産まれ、大きくぐらついた体験があります。
美容の仕事でいきなり技術者デビューすることになり、ひとりでお客さまと接し仕事を覚えてきたけれど、いつも自信がなくて伸び代だらけの状態で結婚したので、新婚当時は青山のカット講座へ通っては帰りに名の知れた美容室で髪をカットしてもらったりパーマをかけては技術を勉強する日々。
美容師として自転車操業の毎日でした。
また私自身の体質改善に取り組んだり家族の療養もあり、お金を自由にやりくりできていたのもこの頃。
パートに出ては、若い子に追い立てられるようにお客さまをこなしたけれど、一般的な美容室は手荒れの私には身体が追い付かず、切れて血だらけの手になり働けなくなってしまいました。
それでも美容から離れられず、健康美が叶うエステサロンとしておうちサロンを始めました。
貪欲に技術を追い求めること数年。子どもが産まれ、生活は一変しました。
子ども中心の生活は毎日が驚きと発見に満ちていて、子どもと一緒にお客さまをお迎えするのは思い通りにいかないこともあるけれど、とても幸せだと実感しました。
冬の寒さに堪えきれず、家を建てたタイミングで美容室をオープンしました。
二人目が産まれ、産休も2ヶ月で終わりとなり、待っていてくれるお客さまがいることのありがたさを感じるうちに、いつの間にか技術に自信のない私はいなくなっていました。
誰に教わった訳でもないのに似合わせスタイルを提供するようになり、お客さまひとりひとりの暮らしに合わせてカットサイクルを考慮しオリジナルのカット技法も身に付いていたのです。
さて、自立ってなんでしょう。
今でこそ美容技術はできます。
経済的にはどうでしょうか。
私の住む地域には人口が少なくても、美容室は過密状態。今や日本中に美容室はコンビニの3倍以上、そして信号機よりも多くの数があります。
売上を追い求めると子どものことがおろそかになるとわかり、営業時間は通常の美容室の半分にしました。
「オープンしても3年は誰も来ないと思った方がいいよ」と言われるこの地域。
チェーン店のファミリーサロンへパートに勤めて時給をもらった方が稼ぎにはなりますし、実際お店の存在を認知されるまでホントに3年はかかりました。
主婦、ことに子育て中はお金で計算できないやることがたくさん。あるときから美容室の売上よりも子どもの育ちを優先しました。
今、ふたりの子どもは元気で優しい子に育っています。
ここのところの休校で、今後の学校生活が少々気になりますが、きっと新しい時代にふさわしい在り方が見つかるのでは?この子たちなら大丈夫!と思う私もいます。
自分で考えること、自分の足で立つことを幼少期に私たちなりに取り組んだので、本質の根っこが地球の真ん中までしっかりと張っていると思えるのです。
今、緊急を要する状況になり、健康管理はもちろん、やはり自分を大切に、より丁寧に時間を過ごすようになりました。
おうちにいながらできることが、きっとたくさんあるはずです。今、この時を大切にしながらこのたびの状況を乗りきりましょうね。
*自分で考える癖がついていると、自分も周りも尊重しながら時流に合った行動がしやすくなる
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